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全社のDX人財育成施策としてUdemy Businessを導入。インフルエンサーを中心に社員同士の学びの輪を広げる

トヨタ車体株式会社

トヨタ車体株式会社

トヨタ車体株式会社は、トヨタグループのミニバン・商用車・SUVの企画・開発から生産までを担う完成車両メーカーです。同社は、2024年1月、DXを全社に浸透させ、業務プロセスの効率化を図るため、「デジタル変革推進部」を新設しました。今回は、デジタル変革推進部の皆さまにDX戦略とUdemy Business導入の背景について、社内でUdemy Businessを推進するインフルエンサーとして活躍する社員にUdemy Businessでの学びや推進活動についてお話を聞きました。

有志4人からスタートしたデジタル化の推進

トヨタ車体は、1945年にトヨタ自動車工業株式会社(現:トヨタ自動車)の刈谷工場が独立し、トラックボデー専門メーカーとして発足しました。以降、ハイエースやランドクルーザーなどの開発・生産を手がけ、トヨタのミニバン・商用車・SUV事業の中核を支えてきました。同社が大きな転換期を迎えたのは、2016年にトヨタ自動車が製品群ごとに企画・開発・生産を一気通貫で担当するカンパニー制を導入したことがきっかけでした。デジタル変革推進部主査兼商用営業部主査の寺倉隆治さんは、当時を次のように振り返ります。

デジタル変革推進部主査兼商用営業部主査の寺倉隆治さん
デジタル変革推進部主査兼商用営業部主査の寺倉隆治さん

「弊社は、それまでトヨタ自動車から主に商用車の開発・生産を委託されていました。トヨタ自動車のカンパニー制導入を機に、弊社は2018年から商用車(コマーシャル・ビークル)の企画から担当することになりました」

企画・開発から生産までを一貫して手がける「完成車両メーカー」として歩み始めた同社ですが、当初は課題が山積みだったと、寺倉さんは話します。
「その頃、デジタル化やDXの波が押し寄せており、デジタルを活用して生産性を向上させ、競争力を強化することが急務でした。また、10年先、20年先の自動車業界を見据えた時に、自動車などの『ものづくり』だけでなく、我々の技術やスキルを生かした『ことづくり』の強化も必要だと考えました。私と現デジタル変革推進部の部長である市井爾郎、そして想いを同じくする社員2人で、それらの課題に対して現場主導で何かできないかと動き始めました」

有志4人の業務改善活動が認められ、2022年10月、主に工場のデジタル化(スマートファクトリー)活動を推進する「ものづくりデジタル推進部」が設置されました。そして、2024年1月には、「ものづくりデジタル推進部」と社内に点在していたDXやITに関わる部署を統合した「デジタル変革推進部」が新設されました。企画から生産、開発、事務まで含めた全社のデジタル化を推進する主管部署としての役割を担っています。

全社員を3つの階層に分け、デジタル人財育成施策を実施

デジタル変革推進部では、全社的なDX推進に加え、デジタル人財の育成・強化にも取り組んでいます。寺倉さんは次のように説明します。
「社員を、組織全体のデジタル変革を担う『デジタル専門層』、業務や職場のデジタル改善を行う『有識者層』、変革の効果拡大を担う『市民層』の3つの階層に分けて、レベルに合わせた教育を実施しています。市民層には、クルマの製造現場で働く技能員も含まれます。社を挙げてデジタル化を推進するため、誰一人取り残さないことをコンセプトに人財育成を行っています」

「デジタル専門層」はアプリ開発やデータ・AIの活用、デジタル企画の推進に関する学習を、「有識者層」はMicrosoft 365他の各種ツールの応用学習を、「市民層」はデジタルリテラシーや各種デジタルツールの学習を中心とした教育カリキュラムを用意しています(図)。

同社は、以前から個人で利用できるUdemyを自己啓発のための学習ツールとして推奨しており、利用の費用を会社が一部負担していました。それを拡大して、2023年4月、法人としてUdemy Businessを導入。希望する社員が自己負担なくUdemy Businessを利用できるようにしました。その理由を寺倉さんは次のように述べます。
「事業の転換期を迎え、一人ひとりの社員が主体的に未来を切り拓いていくために、全社員が自律的に学習できる環境を整備したいと考えました。ただ、デジタルに特化した学習ツールでは、ハードルが高いと感じる社員も少なくありません。市民層の社員も気軽に学べる学習ツールを探していました。Udemy Businessには、PowerPointやExcelなどの基礎的なツールの講座から最先端のデジタル技術に関する講座まで幅広く用意されています。弊社のデジタル人財育成に合っていると思いました」

図 デジタル人材育成施策図

Udemy Business活用促進をするインフルエンサーを募集

2023年度の導入当初は、Udemy Businessの利用者は200人程度で、なかなか利用者が増えませんでした。Udemy Business活用促進を担当するデジタル変革推進部統括戦略グループの石川拓磨さんは、次のように振り返ります。

デジタル変革推進部統括戦略グループの石川拓磨さん
デジタル変革推進部統括戦略グループの石川拓磨さん

「社員の自律的な学びを広げていきたいと考え、Udemy Businessを活用している社員の中からインフルエンサーを募集し、一緒に活用促進の施策を企画・実施することにしました」

2023年度は、デジタル変革推進部のメンバーと公募したインフルエンサーを中心に3つのチームを作り、活用推進に取り組みました。1つ目のチームは、社内SNSを利用して、Udemy Businessに関する情報発信や意見交換を行うコミュニティ作りを推進。2つ目のチームは、3階層のデジタル人財に合わせた講座をUdemy Businessの中から選定し、ラーニングパスを設定しました。

3つ目のチームは、勉強会とユーザー会を企画・運営しました。3カ所の工場においてUdemy Businessの講座を一緒に視聴して勉強する「あっと勉強会」や、Udemy Businessでの学びを活用した業務改善事例を発表する「ユーザー会」を実施しました。事務局としてそれらの運営にも携わるデジタル変革推進部統括戦略グループの寺澤穂乃香さんは、「ユーザー会」の狙いを次のように説明します。

デジタル変革推進部統括戦略グループの寺澤穂乃香さん
デジタル変革推進部統括戦略グループの寺澤穂乃香さん

「会社から言われたから学ぶのではなく、『自ら楽しく学んでほしい』と考え、『ユーザー会』を企画しました。Udemy Businessの導入後、積極的に学びたい社員が様々な部署にいることを実感しました。そうした社員が集まり、自分の学びを発信してくれれば、『自分も学習して、業務改善に挑戦してみよう』と思う社員が増えていくのではないかと考えました」

「ユーザー会」にはあえて様々なレベルのユーザー20人に登壇してもらったと、石川さんは話します。
「有識者層向けの業務改善には、Pythonを用いた自動集計プログラムやPower Automateを用いた書類のペーパーレス化などを発表してもらいました。一方、デジタル初学者が多い市民層向けには、ExcelやSharePointといった基礎的なツールを使った業務改善を織り交ぜ、Udemy Businessでの学びを業務にどのように生かすかイメージしやすいようにしました」

Udemy Businessが共通言語となって、社内に学びの輪が広がる

2023年10月からインフルエンサーとして活動する吉原工場車体部・技術員室主任の壁谷哲矢さんは、生産工程の品質管理を担当しています。壁谷さんは、品質管理に関わる書類をデータ化したいと考えてExcelを学び始め、さらにデータの自動化処理を行うためVBAを学習し、業務を改善してきました。

吉原工場車体部・技術員室主任の壁谷哲矢さん
吉原工場車体部・技術員室主任の壁谷哲矢さん

「自分で参考書を買ったり、動画サイトで関連動画を探したりしながら勉強していました。ただ、忙しい業務の中で参考書を読むのは大変で、動画サイトでは情報が細切れで体系的に学べませんでした。必要な情報をもっと効率的に学びたいと思っていた時、会社がUdemy Businessを導入すると知り、利用したいとすぐに手を挙げました」(壁谷さん)

壁谷さんは、Udemy BusinessでPower BIなどMicrosoft 365のアプリケーションやAIに関する講座を視聴しました。
「Udemy Businessのよい点は、動画を見ながら、実践的なスキルを効率的に学べることです。特に役立ったのは鈴木ひであきさんのPower BIの講座です。一つひとつの操作方法が事細かに説明されていたため、よく理解できました」(壁谷さん)

身につけたスキルが次第に社内で評価されるようになったと、壁谷さんは話します。
「会議でデータを視覚化した資料を提示しながら説明すると、上司や部下に『この資料は、どのように作っているの』とよく聞かれるようになりました。それまでは書籍で学んでいたので、学習した内容を伝えるのは大変でしたが、今はUdemy Businessのおすすめ講座を伝えれば済みます。Udemy Businessが共通言語となって、学びの輪が広がっていくことをうれしく思います」

そんな思いから社内のインフルエンサーとしても活動する壁谷さん。コミュニティ作りのチームに入り、社内SNSを活用して定期的におすすめ講座の発信をしています。
「Microsoft 365の各種アプリケーションの使い方や、社員の関心が高いAIやChatGPTに関する講座を紹介しています。例えば、『この講座では、ChatGPTのプロンプトを学べます』などと講座内容がわかるキャッチをつけ、視聴したくなる情報発信を心がけています」(壁谷さん)

また、壁谷さんは、Udemy Businessで学習する中で、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験「ITパスポート資格」があることを知り、Udemy Businessで関連講座を視聴して合格しました。今後はG検定にも挑戦したと言います。
「Udemy Businessで学習を始めてから、次々に学びたいことが生まれていきました。Udemy Businessは、業務改善につながるだけでなく、自分の世界も広げられるツールです。多くの人に活用してほしいと考えています」(壁谷さん)

EX向上の取り組みとしてデジタルバッチ導入を検討中

インフルエンサーを中心とした活用促進を行った結果、2024年度のUdemy Businessの登録者数は2500人と大幅に増えました。寺倉さんは、次のように話します。
「私自身、Udemy BusinessでDXに関する学習を始めて印象的だったのは、DX推進には、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)の向上が必要ということでした。これまで弊社は、CXは強く意識していたものの、EXに関する取り組みはわずかでした。今回のUdemy Businessの全社導入は、EXを向上させる施策の1つになっています。社員に『皆さんの力が必要だから、もっと学んでほしい』というメッセージが伝わり、登録者数増加につながったのだと思います」

さらなるEX向上の取り組みとして、トヨタ自動車の進めているデジタル人財を認定、証明する「デジタルバッジ制度」を他のグループ会社に先駆けて導入をスタートし始めてます。
「社員が持つ知識やスキルをデジタルバッジとして可視化することで、自律的な学びをさらに促進する狙いがあります。将来的には、デジタルバッチをタレントマネジメントに結びつけて、潜在能力を持った人財を発掘し、新規事業へのアサインなど、昇進や人事にも活用したいと考えています。そのように社員のエンゲージメントを高めていき、会社としての強みをより発揮できるよう努めていきます」(寺倉さん)

企業名
トヨタ車体株式会社
業種
トヨタ車の企画・開発・生産
従業員数
17,807名(連結、2024年3月末現在)

トヨタグループの一員として、ミニバン・商用車、SUVを中心にアルファード、ノア等、トヨタ車の企画・開発~生産まで担う完成車両メーカー

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