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社員の成長の場である企業内大学においてUdemy Businessを活用

九州旅客鉄道株式会社

九州旅客鉄道株式会社

JR九州は、九州全域に広がる鉄道網を活かし、不動産や流通、外食など、幅広い領域でまちづくりに貢献しています。2023年3月には新たな人材戦略を策定し、新しい人事評価制度の導入や、人事・賃金制度の見直しを行いました。加えて、企業内大学「JR九州アカデミー」を設置し、人間力・実務力向上のための研修を拡充しています。そこで、人事部人事課教育・表彰テーブルと社員研修センターの社員の皆さまに、同社の人材戦略、並びにJR九州アカデミーでのUdemy Business活用についてお話をうかがいました。

社員に成長の機会を提供するため、Udemy Businessを導入

JR九州は、「2030年長期ビジョン」に掲げた「安全・安心なモビリティサービスを軸に、地域の特性を活かしたまちづくりを通じて九州の持続的な発展に貢献する」を実現するためにはビジョンの実行を担う人材の育成が重要であると考え、2022年4月から1年間、社長をトップとする人材戦略会議を毎月開催し、検討を重ねました。そして、2023年3月に新たな人材戦略を策定しました。この中で、2つの基本方針とそれを支える4つの柱を定め(図1)、新しい人事評価制度の導入や、人事・賃金制度の見直しなど、様々な施策を推進しています。

図1 JR九州の人材戦略
図1 JR九州の人材戦略

人材戦略における4つの柱の1つ目に挙げたのは、「意欲と能力のある社員への挑戦・成長の機会の提供と支援」です。人事部人事課教育・表彰テーブル課長代理の西本晋平さんは、この柱における具体的な施策について次のように説明します。

人事部人事課教育・表彰テーブル課長代理の西本晋平さん
人事部人事課教育・表彰テーブル課長代理の西本晋平さん

「それまで体系化されていなかった階層別研修を整備し、各階層に合った研修を実施することにしました。また、経営幹部の育成を目的に経営幹部育成研修も新設しました。さらに、公募制研修の拡充、各種発表会での挑戦の場の提供、社外教育機関への派遣など、社員がチャレンジしやすい環境づくりに努めています。」

この人材戦略を打ち出す少し前から、同社では、社員一人ひとりが自ら目標を持って学び続けられる学習ツールの導入が検討されていました。その理由を同テーブルの澄川真弥さんは、次のように話します。

人事部人事課教育・表彰テーブルの澄川真弥さん

「先行きが不透明なVUCA時代において、業務を効率よく遂行し、成果を出すためには、社員一人ひとりが自分の目標を設定し、スキルを身につけることが重要です。特に強化したい分野はDXです。弊社ではDX戦略を打ち出しており、専門人材の育成に加え、全社員のデジタルリテラシーを高め、各事業部で市民開発ができるような知識とスキルを持つ人材を育てることを目指しています。そこで、社員が自律的に学べる学習ツールを導入し、学び続ける風土を社内に根付かせたいと考えました」

数ある学習ツールの中からUdemy Businessを選んだ理由は、DXに関する自律的な学びが可能であり、かつ、多様な勤務形態の社員が学びやすい環境を提供できるからと、同テーブルの戸田哲さんは述べます。

人事部人事課教育・表彰テーブルの戸田哲さん
人事部人事課教育・表彰テーブルの戸田哲さん

「オンライン学習サービスの優れた点として、一人ひとりの働き方に合った形で学べることが挙げられます。例えば、弊社では駅社員・乗務員など、昼夜・土日問わず仕事をしている社員が多いです。全社員が時間を問わず、勤務前後や休日に自宅で受講できるため、多くの社員が活用しています。」

「JR九州アカデミー」を開校し、学び続ける社内文化を醸成

2022年6月のUdemy Business導入に際し、全社から受講希望者を募ったところ、様々な部署から応募があり、募集定員を上回りました。幅広い部署の社員が活用してくれるという手応えを得られた一方で、導入から1年が経つ頃には、受講者から「モチベーションの維持が難しい」「社員が一緒に学ぶ機会をつくれないか」といった声が人事部に寄せられるようになりました。それらの声に応えるため、そして人材戦略の施策の一環として、2023年6月、企業内大学「JR九州アカデミー」を開校しました。

同アカデミーは2学部8学科(図2)で、入学は希望制です。毎年6月、入学者が自分の課題意識や関心に応じて学部・学科を選択します。

学科ごとに使用するオンライン学習ツールは異なり、IT学科では、Udemy Businessを利用。1年間の学習目標時間を80時間に設定し、達成者にはオープンバッジ(※)を授与しています。

図2 JR九州アカデミー設置学部と学科
図2 JR九州アカデミー設置学部と学科

同アカデミーのほかにも、挑戦する社員を認定する制度が整備されています。ITが専門外であるにもかかわらず、デジタルツールを活用して明確な成果を上げた社員を、「デジタルヒーロー」に認定する制度を導入しました。
「社員の自律的な学びを推進したことで、各事業部における実績に基づいて『デジタルヒーロー』に認定される社員が増えています。その中でも特に優れた社員には、さらに自分で学び、弊社のDXを牽引する人材になってもらいたいと考えています」(澄川さん)

※一般財団法人オープンバッジ・ネットワークが発行する、知識・スキル・経験のデジタル証明。

Udemy Businessでの学びを活かし、業務改善に挑戦

開校から1年半が過ぎた今、JR九州アカデミーでは多くの社員が学んでいます。IT学科での学習状況について、戸田さんは次のように話します。
「IT学科では、IT系の部署ではない社員もUdemy Businessでアプリ開発の講座を受講し、市民開発に挑戦しています。また、Power Automateの講座を受講して業務の自動化に挑戦したり、ITパスポートやAWSなどの資格取得の勉強に役立てたりしている社員もいます」

社員研修センターで研修企画に携わる伊﨑祐弥さんは、Udemy Businessは幅広い学びが可能な点が魅力だと言います。

社員研修センターの伊﨑祐弥さん
社員研修センターの伊﨑祐弥さん

「私もUdemy Businessで、パソコンスキルやリーダーシップ関連の講座を受講しています。知識・技能を体系的に学べるだけでなく、各講座が細かくセクションごとに分かれているため、知りたいことをピンポイントで学べて便利です」

同じく研修企画を担当する迫翔平さんは、Udemy Businessを多くの社員に広めたいと話します。

社員研修センターの迫翔平さん
社員研修センターの迫翔平さん

「私は、3年前に鉄道事業本部から社員研修センターに異動して、初めてUdemy Businessを利用しました。自分が利用して、どの職種の社員でも気軽に学びを始められるものだと確信しました。個人的にもさらにUdemy Businessを活用し、自分が実感したよさを社内に広め、アカデミーの入学希望者をさらに増やしていきたいと考えています」

今後のUdemy Business活用について、社員研修センター次長の押方智嗣さんは次のように述べます。

社員研修センター次長の押方智嗣さん

「Udemy Businessの活用によって、所属部署や年次に関係なくすべての社員が知識や技術を効率よく学習できるようになりました。ただ、研修で知識や技術をインプットすれば、それで終わりではありません。インプットした知識や技術は、仲間と議論しながら課題解決に活用することで、より実践的なスキルとして身につくと感じています。今後は、オンライン学習サービスと対面研修の使い分けを研究し、より効果的な社内研修のあり方を模索していきたいと思います」

人材戦略の成長エンジンとして、DE&Iも推進

同社は、2024年4月、社員が自分の仕事に誇りを持ち、誰もがいきいきと活躍できる会社を目指した『明るく楽しい会社づくりプロジェクト』を始動しました。「インナーブランディングを念頭に置いた対話の実践」、「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進」の2つの活動を通して、社員のやりがいの創出、社員の人間力・実務力の向上による既存事業の成長・新しい事業の創出により、社員も会社も成長することで、安全とサービスを基盤として九州、日本、そしてアジアの元気をつくる企業グループの実現を目指しています。

同プロジェクトの取り組みの一環として、2024年6月からベネッセの新サービス「withbatons」を利用しています。同サービスは、自社以外で働く女性とのメンタリングを通じて、自分のキャリアを描き、見つけることを支援する、女性社員向けのキャリア形成支援サービスです。

明るく楽しい会社づくりプロジェクトのプロジェクトリーダーである人事部人事課の吉村亜由美さんは、2023年4月に同部に異動し、DE&I推進の企画・実施を担当しています。吉村さんは、「withbatons」導入前の同社の課題を次のように述べます。

人事部人事課の吉村亜由美さん

「弊社は、1987年に、鉄道事業に従事する女性が非常に少ない状況で発足しましたが、1990年代から女性の本格採用を始め、制度や設備を整えてきた結果、いまでは全社員の15.9%まで女性社員を増やすことができました。近年は、仕事と子育ての両立など、性別にかかわらず柔軟な働き方が選択できる環境整備を進めてきましたが、これまでの取り組みをさらに進化させ、DE&I推進を進めていく中で、女性社員へはキャリア形成を支援する施策を強化したいと考えました。」

吉村さんは、2023年上半期はDE&Iに関して先進的に取り組んでいる企業を訪問し、様々なDE&Iについて学びました。そして自社のDE&Iのあり方を考えた上で、下半期には具体的な施策を検討していきました。
「先進企業様から学び、弊社におけるDE&Iの方針は決まりましたが、私自身は人事業務の経験が浅く、また社内の女性社員が少ないこともあり、女性のキャリア形成における課題を十分に把握できていませんでした。そのため、具体的な施策を企画しようとしても、どこから手をつければよいか分からない状態でした」

ベネッセの新サービス「withbatons」を導入し、女性のキャリア形成を支援

そうした折、吉村さんは、ベネッセによる女性社員向けキャリア形成支援サービス「withbatons」を知り、関心を持ちました。同サービスは、悩みを持つ女性社員のキャリアや就労状況などにマッチした他社の女性社員(管理職層)を紹介し、半年間で計6回の1対1のメンタリングをオンラインで受けられます。
「私の場合、現在の部署に配属されるまで上司はすべて男性でした。自分のキャリア形成を考える際のロールモデルに触れたことがほとんどなく、キャリアについて視野を広げたり、視点を変えたりするきっかけがあればいいのにと思ったことが何度もありました。そうした経験から、社外であっても管理職として活躍する女性社員とのメンタリングサービスは、まさに弊社に必要だと感じました」(吉村さん)

導入を検討するため、まずは人事部の女性社員がトライアルで「withbatons」を利用しました。
「私もメンタリングを受けました。私は、育児休業を取得しており、当時は同じタイミングで昇級資格試験に合格した社員よりも昇級が遅れていました。また、弊社への入社が遅いこともあり、年齢の割に社内での経験年数が浅く、今後どのようなキャリアを目指すべきか悩んでいました。お話ししたメンターの方も同じような経験をしていて、その対話を通じて大きな励ましを受け、今後のキャリアについて前向きに考えるきっかけとなりました。メンタリングの効果を十分実感できました」

加えて、人事部として「withbatons」の導入を決めた大きな理由は、「withbatons」担当者がメンタリングの前と後で、個人が特定されないような配慮をしてもらえた上で利用者の気持ちの変化をデータとして分析してくれ、それを提供してもらえることだったと吉村さんは話します。
「メンタリングの前と後で、利用者の気持ちがどのように変化したのかを分析して提供してもらえる点がよいと思いました。人事の独りよがりにならず、データに現れた社員の声を踏まえた女性の活躍に向けた施策を企画できると考えました」

トライアルを通じて利用者と管理者、双方のメリットを実感したことで、正式に導入を決定しました。現在は、全女性社員から利用者を募集し、すでに複数名がこのサービスを利用しています。
「まだ導入したばかりで、利用者から詳しい感想を聞いていませんが、技術系の女性社員から『このサービスを導入してくれてありがとう』という声が人事部に寄せられました。社員のニーズに応えることができたと感じ、とてもうれしかったです」

最後に、「withbatons」をどのような方に利用してほしいか、吉村さんに聞きました。
「どの企業でも女性社員は、様々な悩みを抱えていると思いますが、『withbatons』のメンタリングを受けると、『もっと仕事が楽しくなるかもしれない』『私も新しい何かに挑戦できるかもしれない』と、未来の自分のキャリアに前向きになれるはずです。ぜひこのサービスを多くの企業に知っていただきたいですね」

企業名
九州旅客鉄道株式会社
業種
旅客鉄道事業他
従業員数
7,576名(2024年4月1日現在)

九州全域に鉄道網を有する鉄道をコア事業とし、駅ビルやホテル、マンション、建設、流通、外食事業など、鉄道事業との相乗効果が高い領域を中心に事業を展開。

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